東急不動産(株)(本社:東京都渋谷区、社長:金指 潔)が、首相官邸や国会議事堂が至近な千代田区霞が関三丁目で開発を進めておりましたオフィスビル「霞が関東急ビル」が竣工いたしました。
本物件の計画は、築30年を超えていた隣接する別々の2棟のビルを2003年に順次取得し、都心の希少な立地で土地の有効活用を図ったプロジェクトです。面積を有効に活用するだけではなく、優れた耐震性やセキュリティ、環境負荷対策を実施し、オフィスビルに求められる基準を高い次元でクリアさせ、先進のビルへと生まれ変わりました。
最先端の技術を採用することで、高い耐震性や自由なレイアウトが可能な無柱空間を実現しており、快適で安心・安全なオフィスを提供しています。
当社では、東京都心エリアを中心に、今後も先進のスペックや環境負荷対策等を備えたオフィスビルを計画し、多様化するニーズにお応えしてまいります。
霞が関東急ビル
1.「霞が関東急ビル」の主な特徴
■高い耐震性と無柱空間の実現
最先端の技術である「制振ブレース」と「※1 CFT構造」の採用は、きわめて高い耐震性の実現だけではなく、多彩なレイアウトが可能な無柱空間を実現しています。
- ・地震の揺れをおさえる制振ブレース
- 地震のエネルギーを吸収する、ダンパーを備えた制振ブレースを採用。フロアのスペースを最大限に確保しながら、耐震性を高めます。
- ・耐力、耐火などの優れたCFT構造
- ※注1)CFT柱は、鋼管の中に高強度のコンクリートを充填する"鋼管柱"の略称です。
鋼管がコンクリートを拘束することにより、剛性・耐力・変形・耐火そして施工などのあらゆる面で、優れた
特性を発揮します。
※注1) CFT=Concreat-Filled Tube
■環境負荷対策
- ・ 総合設計制度利用による公開空地には、低木から高木まで、約1,000本もの植栽を配置しています。
一般的な緑化は、同種類の樹種による植栽計画になりがちですが、当ビルでは、オフィスビル計画では類を見ない、自然の森の一部を切り取ったような植栽を計画し、植栽エリアには約40種の樹種を植えています。
- ・ 外構の一部には、水の気化熱冷却により路面温度の上昇を抑制する「保水性舗装」を採用しています。
公開空地
緑化された壁面
- ・ 屋上に降った雨水をトイレ洗浄水等の雑用水に利用する設備(下記 「雨水利用システム図」参照)を導入し、資源の有効活用をおこなっております。
- ・ その他、様々な高効率設備の導入で、省エネルギー・節水・ヒートアイランド対策(地表温度の上昇制御)等、環境配慮に取り組んでいます。
■フロア全体を小規模区画に分割した、「霞が関ビジネスセンター」の併設
「霞が関東急ビル」では、建物内の2~4階に3フロアを約30m²~90m²(約10~30坪)の小規模区画(20室)に分割して貸し出す「霞が関ビジネスセンター」を併設しています。
大規模オフィスのスペックを備えつつ、小規模区画での利用が可能で、リーシング、入居後の運営は直接当社が手がけます。
共用部には、ビジネスに欠かすことの出来ない機能である、ミーティングルームやパプリックラウンジ、コピー室、ベンダーコーナー等を設け、「霞が関ビジネスセンター」内の全てのテナントが利用可能です。
また、専有室内では※注2)グリッド型システム天井やフリーアクセスフロア方式を採用しており、一般的な大規模オフィスと同等の性能を有しています。
さらに、入居してから業務開始までの手間の軽減を目的に、フリーアクセスフロアの床下には、OAタップ、電話回線を実装しています。
※
注2)グリッド型システム天井 3.6m×3.6mのモジュールの中に、照明、空調給排気口などの基本設備が収まっているため、間仕切り等のレイアウト変更にスムーズに対応でき、入退居工事のコスト削減と工期短縮を実現。
2.「霞が関東急ビル」物件概要
名称 |
霞が関東急ビル ※「霞が関ビジネスセンター」を併設 |
所在 |
東京都千代田区霞が関三丁目7番1号 |
交通 |
東京メトロ銀座線・南北線「溜池山王」駅徒歩4分/東京メトロ丸ノ内線・千代田線「国会議事堂前」徒歩4分/東京メトロ銀座線「虎ノ門」駅徒歩7分 |
敷地面積 |
1,910.18m² |
建築面積 |
1,154.54m² |
延床面積 |
19,191.21m² |
賃貸面積 |
12,023.76m² |
基準階床面積 |
830.94m² |
用途 |
事務所 |
設計・監理 |
株式会社日建設計 |
施工 |
清水建設株式会社 |
構造規模 |
鉄骨造(柱CFT造)、一部鉄筋鉄骨コンクリート造 地上17階・地下1階建 |
防犯設備 |
非接触ICカード対応、他 |
駐車場 |
機械式46台、平面式2台 |
スケジュール |
着工 2009年 6月
竣工 2010年11月 |
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■ 位置図