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平成22年10月1日

「ブランズ東雲」の環境取り組みによせて

「ブランズ東雲」は敷地内に中庭を配し、日常の生活に四季の風や移ろいを感じられる工夫がなされている。緑豊かな中庭は、心理的な癒し効果・住民同士によるコミュニティ形成など様々な効果をもたらすことであろう。さらに、緑化に加えて床材に保水性ブロックを配することで、気化熱による夏季の温度上昇を抑制する効果が期待される。植栽への灌水には雨水を利用しており、水の循環利用にも取り組むなど、積極的な環境保全の取組みがなされていることは高く評価できる。

また、シンボルツリーを中心とした植栽計画と、小鳥を呼び込むしかけのバードバスや巣箱の設置は、鳥や虫など都市に休憩の場を求める生物の活動空間を拡げる助けとなり、生物多様性保全に配慮した計画であるといえよう。


涌井 史郎
東京都市大学 環境情報学部 教授
中部大学 応用生物学部 教授
桐蔭横浜大学 工学研究科 客員教授
東京農業大学 地域環境科学部 客員教授
環境省 生物多様性広報・参画推進委員会座長
COP10 アドバイザー

2010年は国連の定めた「国際生物多様性年」です。
「生物多様性」とは、多様な生物と、それらによって成り立っている生態系の豊かさとバランスを示します。地球上のあらゆる生物が、環境に応じて多様な生態系を形成し、地球環境と人間の暮らしを支えています。



 

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