挑戦する人 松村夏美さん
東急不動産と挑戦するDNA
DATE 2023.11.08
「一人ひとりの主体性と可能性を引き出し、社員の挑戦と自律を支える」という人事のポリシーを掲げている東急不動産。
事業プロデューサーとして高い視座と広い視野を身に着けること、一人ひとりのキャリアの「挑戦」と「自律」のサポートを目的に、当社ではさまざまな環境整備を進めています。
そんな中、当社で働く社員たちはどのようなキャリアを思い描き、仕事に打ち込んでいるのでしょうか。今回は松村さんに、仕事を通じた自分の過去・現在・未来についてインタビューしました。
経験×主体性=次のキャリアへの扉出向経験からの成長
PROFILE
- 2017年4月
- 入社 東急不動産リート・マネジメント(株)出向
- 2022年4月~
- 住宅事業ユニット 首都圏住宅事業本部 計画第二部 事業企画G
- 2022年4月~
- 主任
現在の担当業務
- 都内を中心とした賃貸マンションの計画策定・事業推進
新卒入社後にグループ会社へ出向マンション運営という未知の分野へマンション運営という未知の分野へ
学生時代に抱いていた「空間づくり」への関心から、新卒で東急不動産に入社した松村さん。しかし入社まもなく決まったのは、グループ会社で主に投資法人の資産運用をしている東急不動産リート・マネジメントへの出向でした。出向先では上場REIT「コンフォリア・レジデンシャル投資法人」の賃貸マンション「コンフォリア」運営業務の担当に。
「配属時はマンションに住んだこともなく、そもそも『REIT(不動産投資信託)って何?』という状態。不安の中で社会人生活の第一歩を踏み出しました」
でも心配は杞憂でした。東急不動産からの出向者が多く、すぐに馴染むことができ、持ち前の適応力と「面白みを見つける感度の高さ」を発揮し、瞬く間に賃貸マンション運営の仕事の醍醐味をつかんでいきました。
「東急不動産リート・マネジメントにはキャリア入社の方も多いのが特徴。新人時代に、銀行や官庁など異業種出身のエキスパートの方々の取り組み方を間近に接して、日々大きな刺激を受けたことも貴重な経験でした」
施設の運営から開発へ~5年目で芽生えたキャリアへの思い~
賃貸マンション運営を3年間担当した後は私募REIT「ブローディア・プライベート投資法人」の物件運営担当として賃貸マンションに加えて物流施設、ホテルなどの分野に携わることに。ここで多種多様な案件を担当したことで、松村さんは仕事の視野を一気に広げ、いつしか自身の今後を見つめるようになったと言います。
「東急不動産リート・マネジメントは私にとって居心地が良く、魅力的な方々と一緒に仕事に打ち込んでいるうちに気づけば5年が過ぎていました。この期間に多様な不動産の運営をさせていただいたことで、自然と『次は施設を一から作り上げる開発で力を試してみたい』と思うようになったんです」
運営から開発へ。松村さんは社会人生活のスタートとなった出向先での濃密な時間を経て、自らのキャリアビジョンを明確に描いていきました。
賃貸レジデンス「コンフォリア」のロゴが入ったネームホルダー
いわば自分のキャリアの原点とも言える、東急不動産リート・マネジメントで最初に担当した仕事のシンボルです。入館カードを入れているので、毎日手に取るたびに初心を思い出させてくれるかけがえのないグッズですね
一から作り上げる苦労と喜び
自ら希望し、入社6年目の2022年に出向先から東急不動産の住宅事業ユニット 首都圏住宅事業本部に異動。賃貸マンションの開発業務担当として、新天地での挑戦が始まりました。
異動1年目にして設計から売却を経験するという多忙な日々の中で、松村さんは開発の仕事の全体像を俯瞰できたと言います。もっともその過程では、運営と開発の違いに戸惑うことも。
「既存の物件について、管理会社の物件担当の方と密に連携しながら長期的な観点で慎重に検討を進める運営と違い、開発は決まった進め方がない中で、関わる関係者も多く、かつスピード感をもって数多くの意思決定をしていきます。最初は戸惑いましたが、先輩・後輩からアドバイスをいただきながらとにかく場数を踏むことで慣れていきました」
一方で、担当物件が着工や竣工等の節目を迎える喜びはひとしお。
「間取りや導入する設備などを一から考えながら、建築士や建設現場の方をはじめ専門家の方々の意見を取り入れて、幾度も忌憚のない意見を交わし合います。そうしたプロセスを経て自分が担当した物件が無事に着工・竣工を迎えた時の達成感は何物にも代え難いですね」
また、以前の出向先での運営経験が、開発にも活かされていると言います。
「長期的な目線で、物件価値の最大化を考えた商品化を心がけています。入居者にも投資家にも長く選ばれる物件にしていきたいです」
積み上げる実績、その先に描くビジョン
2023年春には事業企画グループのライン長に抜擢された松村さん。異動してきてわずか1年で、今度は自らが後進を指導する立場になりました。そうした目まぐるしいほどの変化さえも楽しみながら、個々の案件に打ち込んでいます。新天地で活躍する今、自身の「これから」をどのように見つめているのでしょうか。
「今は何よりも、賃貸マンション開発で一つひとつの実績を着実に積み上げることが第一です。その先のステップとしては賃貸マンションに限らず、色々な開発や運営にもチャレンジしていきたいですね」
出向という、自身が思いもよらぬ形で始まったキャリア。その中でも松村さんは常に「仕事の魅力」を主体的に見つけてきました。これからも確かな業務経験に根ざした次の挑戦を見据えて、その歩みは続きます。
今やこれが仕事の流儀
常に意識しているのは、開発の方向性について主体的な「軸」を自分の中に持つこと。
プロジェクトは専門家の方々の意見に耳を傾けながらチームで進めますが、正解が一つではない開発において、どの道を選ぶか判断していく必要があります。そうした時に「私自身は担当者としてどのように進めたいのか」を明確に持っていることは大事です。
私の中で変わったこと、変わらないこと
異動を経て大きく変わったことは、やはり運営と開発の仕事のスピード感の違いですね。多くの関係者がいる中で、短いスパンで判断する必要があり、ライン長としての責任も感じています。一方で、変わっていないのは東急不動産リート・マネジメント時代に培った「長期的な目線で、物件の価値の最大化を考える姿勢」。
開発の仕事でも、マンションをつくって終わりではなく、少しでも長く稼働率を維持し、選んでいただける物件に育てるために長期的な視点は欠かせません。そうした意味で、東急不動産リート・マネジメントへの出向経験が私の大きな仕事観を育んでくれたのだと思っています。