Sunじゃないよ「shibuya-san(シブヤサン)」

100年に1度のシブヤ大改造

DATE 2024.12.13

  • #広域渋谷圏
  • #新規事業

「世界とのダイレクトアクセスを強化する観光支援施設」として2019年に渋谷フクラスにオープンした「shibuya-san(シブヤサン)」。民間企業である当社が運営主体となり、またスタッフ全員が外国人という、全国的にも珍しい観光案内所です。施設名の「shibuya-san」の「san」は、「○○さん」のように人を呼ぶときの敬称をイメージしています。太陽のSunではなく、 「渋谷さん」というように誰にでも親しんでもらいたいという想いを込めています。
観光案内所の運営に加え、複数の挑戦的な取り組みも行っています。2024年11月11日からは期間限定で、広域渋谷圏のスマートシティ施策の一環として、生成AIを活用したタッチ式サイネージ「Shibuya AI Concierge(シブヤエーアイコンシェルジュ)」を設置し、街の回遊性向上を目的とした実証実験を開始。AIが気象情報や広域渋谷圏に関する当社の独自情報を組み合わせ、訪問先を提案することで、渋谷の新たな魅力をリアルタイムで発信しています。
今回は、「shibuya-san」の施設の魅力や、「Shibuya AI concierge」の実証について、担当者が紹介します。

PROFILE

五十幡 隆亮

都市事業ユニット 渋谷事業本部
渋谷運営事業部 エリアマネジメント グループ

PROFILE

前田 麻美子

都市事業ユニット 渋谷事業本部
渋谷運営事業部 エリアマネジメント グループ

渋谷観光のハブ、「shibuya-san」とは!?

渋谷フクラスの1階に位置し、月間約2万人が訪れる観光案内所「shibuya-san」。成田空港や羽田空港直結のリムジンバスの発着場の目の前にあることや、渋谷駅徒歩1分という好立地であることもあり、渋谷観光のハブとなる施設です。

観光案内所としての機能はもちろん、アートセンターとしてのアート展示やイベントスペースとしての活用を通して、昼夜問わず多くの人々が訪れます。

豊富な案内表示により、立ち寄りやすい開放的な雰囲気のエントランス

「Shibuya AI concierge」をソフトバンク社との共創の一環で試験的に設置

渋谷駅周辺は、国内のみならず世界中から多くの人々が訪れる、職・住・遊が近接した様々な魅力にあふれたエリアであり、忠犬ハチ公像や渋谷スクランブル交差点など名所に関する認知度・満足度が非常に高い一方で、飲食やショッピングに関する認知度・満足度は比較的低いという傾向があります。

そこで、ソフトバンク社とのスマートシティ共創の実証実験としてAIが渋谷の街をガイドする「Shibuya AI concierge」を設置し、広域渋谷圏での新たな回遊行動を生み出す実証実験を開始しました。(2024年11月11日~12月23日まで)

実証実験では、AIを活用した今後のスマートシティの新たなモデルケースの構築に向け、AIがどれだけの人の行動変容を促すかを測定しています。

個性豊かな6名のアバターが渋谷をガイド

「長年渋谷に住んでいる地元出身の男性72歳 シゲル」「海外旅行好きで好奇心旺盛な女性27歳 サクラ」など6人の個性的なアバターが登場。それぞれのアバターも生成AIで作られています。
日本食、ショッピングなどの目的別、自分に近い性別・年代・趣味嗜好で各アバターを選ぶと、そのアバターならではの渋谷のおすすめ情報をガイドしてくれます。

様々な「特徴」を持ったアバターが表示される

アバターのデザイン、声や、お店のキャッチコピー・紹介文はAIによる自動生成です。言語は、日英中韓から選べ、その場でアバターそれぞれの個性に沿ったしゃべり方で紹介してくれます。

アバターがユーザーそれぞれの興味や目的などに寄り添いながら様々な提案を行うことで、まるで街に詳しい人物と会話をしているかのようなやりとりを行い、街めぐりの楽しさに繋げていきます。

ショッピングが好きな20代の女性のキャラクター

渋谷を多角的に体験できる「shibuya-san」の魅力

その他にも「shibuya-san」には訪れる人々が渋谷の魅力を多角的に体感できるたくさんの魅力があります。

観光スポットやイベント情報を網羅したインフォメーションでは、渋谷初心者からリピーターまで幅広く役立つ情報を得られます。

各区の観光ガイド、スタッフ手作りのパンフレットも

さらに、休憩スペースでは、季節限定のドリンクや渋谷ならではのドリンクを味わえます。一息つきつつ、次の予定を立てるにも最適な場所です。

「shibuya-san」では、アート展示、企業イベント、交流会などイベントを定期的に開催しています。これまでにアニメーション映画の展示や古事記からインスピレーションを得たアート作品の展示などを実施。
さらに、併設する東急プラザ渋谷と連動したイベントや近隣学校、団体と連携するなど様々な企画を実施しています。

渋谷や日本を感じさせるドリンク
夏は提灯など、四季を感じる装飾

現在は、海外観光客にも人気の高いコンテンツである書道の作品も展示しています。
日本を代表する書道家の辻井京雲さん、辻井樹さんに書いていただいた作品をご覧いただけます。(2024年12月)

力強く迫力のある「渋谷」
渋谷のシンボルハチ公の「はち」も
外国人観光客にも人気の高い忠犬ハチ公のグッズ

もちろん、旅行に欠かせない手荷物預かりサービスや両替機も完備。
初めて渋谷を訪れる観光客の方もすでに渋谷を知る方も新しい視点で渋谷の魅力を再発見できるような空間となっています。

プロジェクト担当者に聞く「shibuya-san」の魅力とこれから

楽しみ方の多様性も実現できる渋谷の魅力をご案内

五十幡 隆亮

「渋谷」は日本でインバウンドに一番人気で、日々多くの方が訪れています。
そんな渋谷の玄関口として、「shibuya-san」には毎月2万人以上もの人が訪れます。
ひとえにインバウンドといっても、それぞれ言語も違えば、宗教、文化、食習慣など、何から何まで違うのが現状です。そんな多様性を受け入れながら、その人に合った渋谷の楽しみ方を提案できるのが「shibuya-san」の良いところだと思います!
今後は、「shibuya-san」をきっかけに、広域渋谷圏はもちろん、当社の様々な場所やアセットと協力しながら、インバウンドの需要を活用した事業を盛り上げていけたらと思います。
外国人観光客との交流の場として皆さんもぜひ一度足を運んでみてください!交流イベントも定期的に実施しています!

インバウンドの増加を追い風に海外からの来訪者の満足度向上へ

前田麻美子

2019年12月の開業から間もなく、コロナの影響により外国人観光客が激減した時期が続きましたが、直近1年で「shibuya-san」を訪れる方が驚くほど増加しました。当初の計画からは異なるスタートでしたが、近年は本来の観光案内所としての機能を強化し、渋谷を訪れる外国人観光客の満足度向上を目指して運営しています。
東急プラザ原宿「ハラカド」、渋谷サクラステージなど、広域渋谷圏内にも当社施設が続々と開業しており、今後は「shibuya-san」を介して、外国人観光客にも当社施設および渋谷周辺の魅力をもっと伝えていきたいと考えています。

  • 11 住み続けられる まちづくりを
  • 17 パートナーシップで目標を達成しよう

東急不動産ホールディングスグループは、2015年に国連サミットで採択された2030年までの「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に貢献しています。持続可能な世界を実現するための17の目標のうち、取り組む項目を定め、SDGsを起点にサステナブルな社会と成長をめざします。本プロジェクトにおいては、上記の目標の達成に寄与するものと考えます。