東急不動産株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:岡田 正志、以下「当社」)は、オフィス・商業の垣根を越え、多様なニーズに対応する新しい時代のコンパクトビルを新シリーズ「COERU(コエル)」(以下「本シリーズ」)として展開することを、お知らせいたします。
本シリーズは、延床⾯積500~1,000坪、基準階面積30~100坪前後のコンパクトビルとして、東京の都心部及び準都心部エリアを中心に開発する予定です。第1弾として、2022年6月末に渋谷区道玄坂に、鉄骨造・木造のハイブリット構造のコンパクトビル「COERU SHIBUYA」が誕生します。当社は、今後も本シリーズを継続的に開発してまいります。
「COERU」シリーズロゴ
COERU SHIBUYA 内装イメージ
「COERU」のコンセプト
人々のライフスタイルが多様化し、都心と郊外、仕事と遊び、年齢、性別など、これまで明確に分けられていた枠組みが曖昧になりつつある時代背景を踏まえ、「Be Borderless -境界を超えていく-」をコンセプトとして掲げ、入居者のニーズに応じた、これまでの常識や枠組みにとらわれることのない場を提供していきます。
COERUは4つの特徴を持ったビルです。
- オフィス・商業の用途を限定しないフレキシブルなコンパクトビル
- ナチュラルで温かみのある意匠・シームレスな共用部
- 時代を超えて続く、環境に配慮したサステナブルなビル
- 多様な入居者ニーズに対応したフロアメニュー
「COERU」は、日本語の「こえる」と英語の「CROSS OVER」の意味が込められた造語で、時間や空間を行き来するとともに、期待と想像を軽やかに「超える」存在となることを目指します。ロゴは、境界線を示す斜め線を「R」の文字が超えることで、コンセプトの「Be Borderless」をありのままに表現しています。
COERUの概要・特徴
1. オフィス・商業の用途を限定しないフレキシブルなコンパクトビル
本シリーズは、延床面積500~1,000坪、基準階面積30~100坪前後の1フロア1テナントのサイズ感で、東京の都心部及び準都心部の利便性の高いエリアを中心に開発予定です。入居者の業種に合わせて、オフィス・商業等の用途を限定せず入居可能であることが、本シリーズの最大の特徴です。時代と共に変化する、エリア毎のニーズに対応する持続性の高い施設を目指します。
2. ナチュラルで温かみのある意匠・シームレスな共用部
意匠の特徴として、外装やエントラスに本物の木を使用します。これにより、ビルに入居する人や訪れる人にリラックス効果を与えるだけではなく、温かみのある外装やエントランスと木を組み合わせることで、自然を感じることができ、視覚的にも開放的な空間をつくりだします。また、一部の物件では屋上テラスやオープンパントリーも計画しており、あらゆる垣根をなくしオープンでフラットな空間を創出することで、建物全体でのコミュニケーションの誘発も企図しています。
木材使用イメージ
3. 時代を超えて続く、環境に配慮したサステナブルなビル
当社は、東急不動産ホールディングスグループのサステナビリティビジョンのもと、気候変動対策やSDGsの達成などの社会課題に向き合い、サステナブルな社会をつくることを事業の大きな柱としています。本シリーズでは、環境面で適切な緑地面積の確保や木材の使用による環境負荷の軽減を目指す他、再生可能エネルギーの活用も積極的に計画しています。
※ 脱炭素社会に向けたビル事業の取り組みについて https://www.tokyu-land.co.jp/news/2022/001393.html
また、本シリーズには、株式会社再生建築研究所の建築手法「再生建築」を活用した物件も組み込む予定です。「再生建築」は、老朽化物件が抱える様々な課題を解決し、既存躯体を活かすと同時に、自由度の高いデザインや設計により収益性も追求した、不動産価値を最大化させる建築手法です。既存物件を取り壊さずに活かすことで、CO2排出量や産業廃棄物の削減につながり、脱炭素社会・循環型社会の実現にも貢献することができると考えています。
※ 老朽化物件に再生建築を活用する取り組みについて https://www.tokyu-land.co.jp/news/2022/001410.html
4. 多様な入居者ニーズに対応したフロアメニュー
ライフスタイルの多様化の中で、あらゆる入居者のニーズに対応するサービスを提供します。入居者が日常的に利用する入退館やエレベーター不停止解除のセキュリティには、プライベートのスマートフォンやフェリカカードに対応したスマートロックを導入しており、入居者の利便性向上に寄与しています。また、一部物件では、内装付や内装家具付オフィスを導入しており、入居者のニーズに応じたフレキシブルなフロアメニューを提供しています。
スマートロックイメージ
シリーズ第1弾「COERU SHIBUYA」の概要
本シリーズの第1弾として、渋谷道玄坂に「COERU SHIBUYA」が2022年6月末に竣工します。「COERU SHIBUYA」はオフィスや来店型オフィス、店舗、サービス店舗等、幅広いニーズに対応が可能なビルです。本物件は、外部から視認性の高いファサード2面に、ラチス状の木・鉄骨のハイブリッド耐震システムである「木鋼組子※」を国内で初めて採用するとともに、上階の梁に木質ハイブリッド集成材を使用、エントランスホールにも一部天然木を使用し、建物内外から木材の温もりを感じられるようにしました。また、木造建築物に係る技術の進展及び普及啓発を図ることを目的とした、国土交通省の「サステナブル建築物等先導事業(木造先導型)」に採択されており、再生可能な循環資源である木材を使用することで環境へ配慮した建物となっています。
本シリーズの特徴であるスマートロックシステムの導入に加え、あらゆる入居者ニーズに対応するため、会議室やフォンブースなどの内装工事や、内装に加えて家具もセットアップした、契約後即入居できるフロアを用意しています。
外観イメージ
※「木鋼組子」は前田建設工業株式会社、株式会社ホルツストラが共同開発し、共同特許出願中の技術です。
計画概要
- 所在地
- 東京都渋谷区道玄坂一丁目20番3号
- 交通
- JR・東京メトロ銀座線・半蔵門線、東急田園都市線ほか「渋谷」駅徒歩6分
- 用途
- 事務所、店舗
- 敷地面積
- 174.56m2
- 延床面積
- 1408.19m2
- 構造規模
- 鉄骨造、一部木造 地上13階建
- 事業者
- 東急不動産株式会社
- 設計者
- 前田建設工業株式会社 一級建築士事務所
- 施工者
- 前田建設工業株式会社 東京建築支店
- 竣工
- 2022年6月末
今後のシリーズ展開について
今後の竣工予定物件
プロジェクト名 | 所在地 | 延床面積 | 竣工予定 |
(仮称)渋谷1-3計画 | 渋谷区渋谷一丁目 | 約350坪 | 2022年度 |
(仮称)芝五丁目計画 | 港区芝五丁目 | 約450坪 | 2023年度 |
(仮称)太子堂一丁目計画 ※ | 世田谷区太子堂一丁目 | 約650坪 | |
(仮称)浜松町1-27計画 | 港区浜松町一丁目 | 約800坪 | |
(仮称)神南1-34計画 | 渋谷区神南一丁目 | 約550坪 | |
(仮称)八重洲一丁目計画 | 中央区八重洲一丁目 | 約1,550坪 | |
(仮称)新宿七丁目計画 | 新宿区新宿七丁目 | 約550坪 | 2024年度 |
※ 再生建築を活用したプロジェクト
長期ビジョン「GROUP VISION 2030」の取り組みテーマとSDGs
東急不動産ホールディングスは、2021年に長期ビジョンを発表しました。「WE ARE GREEN」をスローガンに、誰もが自分らしく、いきいきと輝ける未来を実現します。価値を創造し続ける企業グループをめざして、重視する社会課題から抽出した6つのテーマに取り組み、SDGsの達成に貢献していきます。
貢献するSDGs
東急不動産ホールディングスグループ
「GROUP VISION 2030」について
https://www.tokyu-fudosan-hd.co.jp/group-vision-2030/