※音声が流れます。音量にご注意ください。
東急不動産株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:岡田 正志、以下「当社」)は、秋田県能代市と男鹿市において、地域パートナーの皆さまと協力し、再生可能エネルギー事業の導入を地域の街づくりに活かしていくための取り組みとして地域共生プロジェクト(以下、「本プロジェクト」とする)に着手することを決定しましたので、お知らせいたします。
当社は、秋田エリアを拠点とするパートナー企業である株式会社北都銀行・国立秋田工業高等専門学校 鎌田研究室・工藤浩平建築設計事務所・株式会社SeeVisionsとの連携に係る協定書を締結し、「産×官×学×金」連携体制で、既存施設を活用した「地域交流スペース、シェアオフィス、コワーキングスペース」等を創出し、地域の暮らしや産業支援を行うプロジェクトを推進してまいります。
本プロジェクト概要
「産×官×学×金」地域連携でのプロジェクト推進体制
PJ推進体制 | 団体名 |
---|---|
事業主体 | 東急不動産株式会社 |
協力支援 | 株式会社北都銀行 |
運営支援 | 国立秋田工業高等専門学校 鎌田研究室 |
デザイン・設計 | 工藤浩平建築設計事務所 |
運営・管理 | 株式会社 SeeVisions |
(左から See Visions・東海林社長、国立秋田高専・鎌田助教、東急不動産執行役員・西田、北都銀行・伊藤頭取、工藤浩平建築設計事務所・工藤代表)
能代プロジェクト/旧常盤小・中学校の利活用
旧常盤小・中学校は、能代駅・能代港へ車で20分。田畑や河川敷が周囲に広がる自然環境に恵まれた地域に位置します。「東洋一の木都」とよばれた能代の木材を活用した「ぬくもりを感じさせる設え」で、小中学校廃校後も、一部を公民館・地域センター等として利用しています。本プロジェクトでは、「地域の方々にご利用いただくスペース」と「産業支援に繋がるスペース」等を開設し、地域の皆さまに愛される空間を再び創り出していきます。
所在地 | 秋田県能代市常盤字堂回90番地 |
---|---|
所有者/従前利用 | 能代市/能代市立常盤小・中学校 |
活用用途 | ・地域交流スペース ・シェアオフィス ・コワーキングスペース |
事業手法 | 一部賃借 |
開業予定時期 | (一部)2022年秋(全体)2023年春 |
リノベーション(イメージ)
【ご所有者のコメント】能代市市長 齊藤様より
旧常盤小・中学校は、木材をふんだんに使用した「木都のしろ」を象徴する温もりのある校舎であり、地域の子供たちの学びの場として親しまれておりましたが、2019年に中学校、2020年に小学校が惜しまれながら閉校いたしました。この度、この校舎に新たな息吹が吹き込まれ、地域交流スペースやシェアオフィス事業等でご活用頂けるとのことであり、大変嬉しく思います。旧常盤小・中学校のような廃校の利活用は、当市としても取り組みが必要な施策の一つであり、今回のプロジェクトは、本市の産業振興や交流の促進など、地域活性化に資するものと期待しております。今後も、旧常盤小・中学校を市民の皆様や施設を利用される方々にとって利便性の高い施設として育んでいくため、東急不動産株式会社と連携してまいりたいと思います。
男鹿プロジェクト/本店事務所の利活用
秋田海陸運送株式会社の船川営業所は、約70年にわたり秋田海陸運送の歴史と共に歩んできた建物です。男鹿駅周辺では、近年、JR「男鹿」駅のリニューアル、道の駅「オガーレ」の開業、駅前広場「男鹿アイランドパーク・ハブアゴー」の開業等、男鹿エリアの玄関口として、賑わいが期待されております。本プロジェクトでは、駅前の立地において、歴史ある建物の上質感・雰囲気を残しつつ、地域に開かれた施設を計画します。
所在地 | 秋田県男鹿市船川港船川新浜町47 |
---|---|
所有者/従前利用 | 秋田海陸運送㈱/船川営業所 |
活用用途 | ・地域交流スペース ・シェアオフィス |
事業手法 | 一棟賃借 |
開業予定時期 | (一部)2022年秋(全体)2023年春 |
リノベーション(イメージ)
【ご所有者のコメント】秋田海陸運送株式会社 代表取締役社長 西宮様より
当社は、1942年創業の総合港湾物流企業です。前身は、北前船で運ばれてくる船荷を扱う網元でした。船川港は、その独特な地形で冬期間の北西の季節風を防ぐ事が出来たため、古くから日本海航行船の「風待ち港」「避難港」として利用され、海上輸送の要衝として栄えてきました。この建物は、創業時に「本店」として建てられました。秋田杉の焼き板を使った外壁や、巨岩をくりぬいた階段などに当時の意匠を偲ばせています。当時、夕方になると港湾で働く数百人の人々が日当を受け取るために列をなした土間は、非常に活気に溢れた場所でもありました。現在は、「船川営業所」として大切に使われております。本プロジェクトにおいて、地域の方々に喜んでいただけるような地域交流のスペースや、新たな産業創出の場所を当社から提供させていただきます。東急不動産株式会社には、永く「住み続けられるまちづくり」の一環として、継続的な地域活性の発展に寄与する施設運営をお願いしたいと思います。
本プロジェクトにおける各パートナー企業の概要について
株式会社北都銀行
秋田県秋田市を本店とする地方銀行(店舗数86ケ所)。「一人ひとりの情熱と知恵と挑戦で、東北を幸せと希望の産地にします。」という経営理念のもと、お客さまが抱える課題の解決や夢の実現に資するソリューション提案の実践により、お客さまの知恵袋として、地域に信頼され相談される銀行を目指しています。2021年からは、秋田県の脱炭素化と地域経済の持続的な成長に向けた「北都グリーンアクション」を推進。2050年までに使用電力を100%再エネ転換することを表明した「再エネ100宣言 RE Action」への参画をはじめ、地元大学との産学金連携や地域企業の脱炭素経営を後押しする商品・サービスの取扱い等、多角的な取組みを進めています。
国立秋田工業高等専門学校 創造システム工学科 建築・都市空間研究室(鎌田光明研究室)
人々が生活し文化を表出する建築・都市の「空間」は、継続的かつ多角的な研究を必要とし、地域に根ざした研究者による総合的なマネージメントが必要であると言え、その一端を担う秋田県唯一の建築・都市空間研究室として 2015 年に設立された。これまでに秋田に関する研究・デザインプロジェクトを多数行なっており、文部科学大臣賞、日本建築家協会会長賞、秋田県知事賞などを受賞。
主宰者 鎌田光明 博士(工学)
秋田県男鹿市出身。秋田市、能代市、男鹿市の都市計画マスタープラン策定に携わるほか、秋田県景観保審議会、秋田市景観形成専門部会長、日本建築学会作品選集審査委員など、多くの専門委員・審査委員を歴任。秋田市文化創造館や中心市街地において住民参加型での施設・まちづくりに関わる。著書に「建築・都市計画のための空間学事典」「空間五感:世界の建築・都市デザイン」など。
工藤浩平建築設計事務所
2017年に秋田と東京の2拠点に事務所を設立。家具や店舗、住宅といった小さなスケールのデザインから、医療福祉施設や美術館などの大きな規模の建築の設計までを行います。また近年ではまちづくりや企画・運営までを手掛け、幅広い活動を展開しています。私たちはそこに住む人や場所で、その良さを最大限引き出すことができるように建築と向き合うことを大切にしています。
代表 工藤浩平
秋田県秋田市生まれ。国立秋田工業専門学校を卒業後、東京電機大学、東京藝術大学大学院を経て、2017年に現事務所を設立。国立秋田工業高等専門学校の非常勤講師も兼任中。
(主な受賞歴)
2022 日本建築学会作品選集 新人賞
2021 秋田の住宅コンクール 最優秀賞(秋田県知事賞)
2020 日本建築家協会「優秀建築選」
株式会社 SeeVisions
2006年に秋田市に設立。「一緒に考え、より良くする。楽しくする。」を理念とした店舗・グラフィック・WEBに関わるデザインや、編集・出版・企画・運営なども手掛ける複合的デザイン事務所。秋田市内にて自社が入居するヤマキウビルリノベーション事業を機に、2019年6月にはショップ、シェアオフィス、レンタルホール、ライブラリなどの複合商業施設「ヤマキウ南倉庫」を開業、自社運営中。
代表取締役 東海林 諭宣
秋田県美郷町出身。大学在学中に叔父の経営するデザイン会社にて映像を学ぶ。都内デザイン事務所から秋田と東京の2拠点Uターンし、現デザイン事務所と飲食事業を手がける株式会社スパイラル・エーを設立。
東急不動産の再生可能エネルギー事業「ReENE(リエネ)」について
当社は、「ReENE(リエネ)」という事業ブランドで、再生可能エネルギー事業を展開しています。「Re-Creating the Value(未来に、新しい価値を)」と「Edit Next Energy(次の時代を作るエネルギーを)」という2つの志を組み合わせ、2018年に誕生しました。
これまで当社は、総合不動産デベロッパーとして都市再開発、宅地やリゾートなど大規模な街づくりをはじめ、多岐にわたる開発事業を行ってきました。地域・社会・環境にかかわる様々な課題とも向き合い解決策を模索する中で培われてきた経験はリエネの中でも活かされています。
当社は、2016年に専任部門を設立して本格的な取り組みを開始しました。「脱炭素社会の実現」「地域との共生と相互発展」「日本のエネルギー自給率の向上」の3つの社会課題の解決を掲げ、これまでに開発中事業を含め全国82件(内訳:太陽光発電事業70件、風力発電事業10件、バイオマス発電事業2件)、定格容量1,325MWの事業に携わってきました(2022年5月末現在)。今後も、再生可能エネルギーの成長とともに、再生可能エネルギーをベースとした地域社会へのソリューション提供を図ってまいります。
東急不動産の地域との共生に向けた取り組み
当社は、様々な地域で、地域のパートナーの皆さまと、地域の課題解決や地域の活性化のための取り組みを実施しています。
北海道松前町での取り組み
北海道松前町において、2022年3月に「まちづくり計画策定に向けた連携に係る協定書」を締結し、松前町における企業連携による地域振興とまちづくりの発展に寄与すべく、再生可能エネルギーを中心とした、松前町の将来を見据えたまちづくり計画の策定を、地域の皆さまと進めています。
埼玉県東松山市での取り組み
埼玉県東松山市において、ソーラーシェア(営農型発電)を中心とした再生可能エネルギーの実証施設『リエネソーラーファーム東松山』の建設に着手しています。次世代を担う再エネ事業と農業の実証実験プラットフォームを当社が提供し、様々な関係者の皆さまと協働することで参加型実証施設として計画を進めています。
一般社団法人再生可能エネルギー地域活性協会の設立
2021年6月には、地域に裨益する再生可能エネルギーの導入拡大並びに脱炭素社会の実現を目的に「一般社団法人再生可能エネルギー地域活性協会」を設立し、当社は代表理事企業として努めています。地域と事業者をつなぐ各種プラットフォームビジネスの展開を通じて、各地域と再生可能エネルギーが共生し、相互に発展することを目指した活動を全国で展開しております。
長期ビジョン「GROUP VISION 2030」で目指す、「環境経営」と「DX」の取り組み
東急不動産ホールディングスは、2021年に長期ビジョンを発表しました。「WE ARE GREEN」をスローガンに、誰もが自分らしく、いきいきと輝ける未来を実現し、価値を創造し続ける企業グループをめざします。また、今年5月には「中期経営計画2025」を策定しました。
東急不動産においては、国内事業会社最速※となる「RE100」の2022年達成に向けて取り組みます。
※RE100 2021AnnualDisclosurereport
貢献するSDGs
東急不動産ホールディングス
「GROUP VISION 2030」について
https://www.tokyu-fudosan-hd.co.jp/group-vision-2030/
東急不動産ホールディングス
「中期経営計画2025」について
https://www.tokyu-fudosan-hd.co.jp/ir/mgtpolicy/mid-term-plan/