東急不動産株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:岡田 正志 以下、「東急不動産」)は、公益財団法人日本デザイン振興会主催の2022年度グッドデザイン賞において、「カテゴリー:18-02一般・公共用システム・サービス」において「Smart City Takeshiba混雑度可視化ソリューション」が、「カテゴリー:10-08 住宅用機器・設備」において「冷凍・冷蔵宅配ボックス」が、「カテゴリー:14-01 中~大規模集合・共同住宅」において「グランドメゾン新梅田タワー THE CLUB RESIDENCE」が受賞したことをお知らせいたします。また、東急不動産が開発し、東急リゾーツ&ステイ株式会社が運営する「ROKU KYOTO, LXR Hotels & Resorts」が「カテゴリー:15-03 商業のための建築・環境」において受賞いたしました。
受賞プロジェクトの紹介
1.「Smart City Takeshiba 混雑度可視化ソリューション」(カテゴリー:18-02 一般・公共用システム・サービス)
【システムの特徴】
都市型スマートシティのモデルケースの構築に取り組んでいる竹芝エリアにおいて、「スマート東京」の実現に向けて東京都による採択を受けた、「Smart City Takeshiba(スマートシティ竹芝)」プロジェクトの一環として取り組んだ混雑度の可視化システムです。ソフトバンク株式会社をテクノロジーパートナー(共創パートナー)として、「東京ポートシティ竹芝オフィスタワー」の共用部であるフリースペース、テラス、エレベーターホールや、飲食店などのテナント店舗、周辺街区に設置したAIカメラや3Dセンサーから混雑度を収集し、サイネージやスマホを通してリアルタイムに提供します。
【審査員評価コメント】
店舗やトイレなどの混雑度をカメラやセンサーから解析。リアルタイムで提供することで、来訪者が行動の参考にしたり、クーポンの発行により空いている店舗が集客に活かしたりといったことが可能となる。まだ一箇所のみでの実施だが、スマートシティのモデルケースとして推進している場だからこその今後の展開に期待して選定された。
【受賞者】
東急不動産株式会社/ソフトバンク株式会社/鹿島建設株式会社/一般社団法人竹芝エリアマネジメント/株式会社アルベログランデ/PDC 株式会社/竹芝 Marine-Gateway Minato 協議会
2.「冷凍・冷蔵宅配ボックス」(カテゴリー:10-08 住宅用機器・設備)
【設備の特徴】
国内初となる、冷凍品の保管が可能な共同住宅向け宅配ボックスです。高まる冷凍品・冷蔵品の宅配需要の一方で、受け取り方法が対面渡しに限定されるため再配達が発生しやすいという課題がありました。
この設備を分譲マンションに導入することで、入居者は時間を気にすることなく冷凍品の非対面受取りが可能となり、再配達による配送車のCO2排出量を削減、またドライバーの労働生産性向上にも寄与します。なお、本宅配ボックスは当社が分譲するブランズタワー谷町四丁目・ブランズタワー大阪本町(所在:大阪府大阪市)で採用しています。
【審査員評価コメント】
宅配では、冷蔵・冷凍品は対面渡しが前提になっていたため、再配達が頻発し問題となっていた。それを解決する取り組みとして評価した。メーカー、マンションデベロッパー、宅配業者の三者による取り組みで、集合住宅において実証されており、さらなる展開に期待したい。今後は、社会情勢からも非対面での受け渡しが不可欠になると思われニーズの拡大も期待できる。戸建て住宅向けへの展開も期待したい。
【受賞者】
東急不動産株式会社/パナソニック株式会社
【設備の概要】
- 製造者
- パナソニック株式会社 コールドチェーンソリューションズ社
- 品 名
- 冷蔵宅配ボックスユニット/冷凍宅配ボックスユニット/
冷凍・冷蔵宅配ボックス制御ユニット - 品 番
- SBR-A5R683/SBR-A5F683/SBR-AMC383
- 有効内容積
- 各宅配ボックスユニット180L(1部屋36L×5部屋)
- 温度設定
- 冷蔵宅配ボックス2~23°C/冷凍宅配ボックス-25~-15°C
3. 「グランドメゾン新梅田タワー THE CLUB RESIDENCE」(カテゴリー:14-01 中~大規模集合・共同住宅)
【物件の特徴】
大阪の都心において、35階に屋外空間「スカイテラス」を創出するなど3,600m2超の緑豊かな公開空地を設け、871戸の超高層集合住宅を核に、商業・保育所・にぎわい文化・防災の複合的な機能をもたせました。
多世代・地域の人たちが豊かに暮らせる「都市型コンパクトタウン」を創出しました。
【審査員評価コメント】
発展が期待される、大阪「大淀南地区」エリアの大規模開発の計画である。敷地内には3,600m2超という広大な公開空地を設け、地域住民に開かれた緑豊かな公園を創出。この公開空地は、地域の憩いの場であるだけでなく、防災広場としての役割も持つ。周囲のコンテクストを丁寧に読み込んだ配棟計画は、商業だけでなく保育所や文化施設など、様々な機能がコンパクトに凝縮されていて、それ自体が街のようである。大規模開発においては、地域との関係をどう創るかが大きな課題であるが、在来種を中心とした公開空地の緑が大きく育ったとき、この住宅はより地域に溶け込んだ「ひとつの場所」になっていくであろう。
【受賞者】
積水ハウス株式会社/三菱地所レジデンス株式会社/東急不動産株式会社/東京建物株式会社/エヌ・ティ・ティ都市開発株式会社/株式会社アサヒプロパティズ
【物件概要】
- 事業者
- 積水ハウス株式会社/三菱地所レジデンス株式会社/東急不動産株式会社/東京建物株式会社/エヌ・ティ・ティ都市開発株式会社/株式会社アサヒプロパティズ
- 所在地
- 大阪府大阪市北区大淀南2丁目2-9
- 交通
- JR京都線・神戸線・宝塚線・大阪環状線「大阪」駅徒歩14分、JR大阪環状線「福島」駅徒歩8分、阪神本線「福島」駅徒歩10分
- 敷地面積
- 10,337.43m2
- 延床面積
- 99,658.78m2
- 総戸数
- 871戸、店舗3区画
- 構造規模
- RC造一部 S造 地上51階地下1階建
- 竣工
- 2021年6月
- 設計・監理
- 株式会社竹中工務店大阪一級建築士事務所
- 施工
- 株式会社竹中工務店
4.「ROKU KYOTO, LXR Hotels & Resorts」(カテゴリー:15-03 商業のための建築・環境)
【物件の特徴】
「ROKU KYOTO, LXR Hotels & Resorts(ロク キョウト エルエックスアール ホテルズアンドリゾーツ)」は、京都市内北部の鷹峯三山の麓に位置する、ヒルトンの最上位ブランド「LXR ホテルズ & リゾーツ」のアジア太平洋地域初進出のラグジュアリーホテルです。豊かな自然に囲まれた環境から「Dive into Kyoto」をコンセプトに、知る人ぞ知る京都の魅力、驚きと快適さを兼ね備えた真の贅沢を提供します。ホテルが位置する鷹峯エリアは、琳派の創始者である本阿弥光悦が築き上げた芸術村の地であることから、インテリアデザインのテーマを「Artist Residence(アーティスト レジデンス)」とし、客室の壁紙の一部に唐紙を使用しているほか、漆や竹細工、陶器など京都の伝統工芸を各エリアで展示し、異なるエッセンスやアート作品を館内でお楽しみいただけます。
【審査員評価コメント】
京都の中でも比較的落ち着いたエリアに位置するラグジュアリーホテル。情報や刺激の多い現代において、本当のラグジュアリーとは何か。豪華な装飾に彩られた、華やかな体験も良いが、日常を忘れ、静かに自分の時間をゆったりと過ごすことも、とても贅沢な体験だ。ROKU KYOTO は、富裕層向けに装飾的なものを完全には排除していないが、エントランスの水盤に始まり、ホテル全体で囲む庭や大きな水盤など、余白を大きく確保したことが1番の魅力となっている。
【物件概要】
- 名称
- ROKU KYOTO, LXR Hotels & Resorts
- 開業日
- 2021年9月16日
- 所在地
- 京都府京都市北区衣笠鏡石町 44-1
- 延床面積
- 約12,408m2
- 客室数
- 114室
- 総支配人
- 西原 吉則
- 建築設計
- 株式会社東急設計コンサルタント
- インテリアデザイン
- BLINK Design Group Pte Ltd
- 施工
- 株式会社竹中工務店 京都支店
- 運営会社
- 東急リゾーツ&ステイ株式会社
グッドデザイン賞とは
グッドデザイン賞は、1957年創設のグッドデザイン商品選定制度を発端とする、日本唯一の総合的なデザイン評価・推奨の運動です。今日では国内外の多くの企業や団体などが参加する世界的なデザイン賞で、グッドデザイン賞受賞のシンボルである「Gマーク」は、よいデザインを示すシンボルとして広く親しまれています。