東急不動産株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社⻑:岡田 正志、以下「当社」)は、都市事業で展開するオフィスビル・商業施設において「環境で選ばれる施設」をめざし、テナント企業をはじめとするステークホルダーとともに、様々なプロジェクトに取り組むことをお知らせします。その第一弾として、オフィスビルや商業施設の改修工事等で排出される廃棄物を削減するため、14社のパートナー企業と2023年1月31日に「ゼロエミッション倶楽部」を設立し、協業体制を構築します。
当社は、東急不動産ホールディングスグループのサステナビリティビジョンのもと、事業活動を通じた積極的な課題解決を推進しています。特に環境課題においては、再生可能エネルギー事業に取り組み、自社の国内保有施設電力の再生可能エネルギーへの切り替えや、建物緑化による都市の環境負荷軽減、エコツーリズムを通した生物多様性保全の取り組みなど、これまでも各事業において「脱炭素社会」「循環型社会」「生物多様性」の3つの観点で様々な活動を行っており、グループの⻑期ビジョンにおいても環境経営は重点課題のひとつです。
今後も、様々なステークホルダーと協業しながら、オフィスビルでの廃棄物の削減や再利用、既存施設でのZEB化や広域渋谷圏での更なる緑化推進等、環境問題の解決に向けた取り組みを推進し、共創による事業機会の拡大を図ってまいります。
第1弾:工事廃棄物削減・再生利用に向けたパートナー企業と協業体制を構築
当社は、持続可能な循環型社会の実現に向けて、限りある資源を有効活用しながら環境負荷低減と事業活動継続を両立するべく、メーカーや施工会社等のパートナー企業14社(2023年1月31日時点、詳細は後述)とともに「ゼロエミッション倶楽部」を設立して、各社との連携協業によりオフィスビルおよび商業施設の改修工事等における廃棄物削減や省資源化に繋がる具体的な取り組みを開始します。
ゼロエミッション倶楽部では、業界を越えて各社の優れた技術力や知見を積極的に改修工事等に取り入れることにより、空調冷媒フロンの回収・再生利用、再生蓄電池、省資源型LED照明機器および再生内装建材等の開発普及、製品梱包材の削減等の実現を目指します。
今後は、各社との協業を深めて以下の取り組みテーマを具体化させるとともに、廃棄物削減や省資源化に繋がる新しいテーマにも挑戦してゼロエミッション倶楽部の活動範囲を広げていきます。
主な取り組みテーマ
- ①空調冷媒フロンの回収・再生利用
- ②再生蓄電池の開発普及
- ③省資源型LED照明の開発普及
- ④再生内装建材の開発普及
- ⑤製品梱包材・廃棄建築設備部材の削減
取り組みテーマの概要
①空調冷媒フロンの回収・再生利用
空調設備機器の更新工事等では冷媒ガスの漏洩等を防いで冷媒フロン回収率100%を目指すとともに、回収する冷媒フロンは、冷媒再生に必要な高純度回収技術を用いて冷媒フロン再生処理率100%を目指します。
また、充填する冷媒フロンは、再生冷媒を積極的に採用することにより、省資源化と環境負荷低減を目指します。
②再生蓄電池の開発普及
オフィスビル・商業施設の非常照明や受変電設備等で使用される蓄電池設備は、概ね7~8年で交換して産業廃棄物として処理されています。蓄電池の再生技術(特許技術BRS<バッテリーリユースシステム>)を用いて再生蓄電池として有効活用することで省資源化と廃棄物削減を図ります。
③省資源型LED照明の開発普及
照明メーカー各社の知見と技術を活用して、従来では一式交換していた照明器具(システム照明、ダウンライト等)を、使用可能な既存器具本体は活かした部分交換型照明器具(省資源型LED照明)を採用することにより、交換工事等の作業時間短縮と廃棄物削減を図ります。
④再生内装建材の開発普及
各メーカーや各施工会社と協業して、オフィスビルの原状回復工事では、使用済みのタイルカーペットを回収して再製品化された再生タイルカーペットを採用することで省資源化と廃棄物削減を図ります。また、再生タイルカーペットはよりリサイクル率の高い製品を、その他の再生内装建材も積極的に検討して採用してまいります。
⑤製品梱包材・廃棄建築設備部材の削減
各メーカーや各施工会社の知見とアイデアを活用して、梱包材の再利用、集合梱包、集約運搬、工場加工・工場組み立ての採用等により改修工事等の作業時間短縮と廃棄物削減を図ります。
ゼロエミッション倶楽部への参加企業
会社名(分野・テーマごと五十音順) | 分野 | 廃棄物削減テーマ |
---|---|---|
ダイキン工業株式会社 | 空調・衛生 | 空調冷媒フロンの回収・再生利用、梱包材の削減 |
三機工業株式会社 | 空調冷媒フロンの回収・再生利用、梱包材の削減、廃棄建築設備部材の削減 | |
新日本空調株式会社 | ||
高砂熱学工業株式会社 | ||
株式会社九電工 | 電気 | 再生蓄電池の開発普及 |
株式会社レント | ||
アイリスオーヤマ株式会社 | 省資源型LED照明の開発普及、梱包材の削減 | |
パナソニック株式会社 | ||
三菱電機照明株式会社 | ||
大坪電気株式会社 | 梱包材の削減、廃棄建築設備部材の削減 | |
株式会社サンゲツ | 建築 | 再生内装建材の開発普及、梱包材の削減 |
株式会社スミノエ | ||
コマニー株式会社 | 梱包材の削減、廃棄建築設備部材の削減 | |
株式会社東急 Re・デザイン |
⻑期ビジョン「GROUP VISION 2030」で目指す、「環境経営」と「DX」の取り組み
東急不動産ホールディングスは、2021年に⻑期ビジョンを発表しました。「WE ARE GREEN」をスローガンに、誰もが自分らしく、いきいきと輝ける未来を実現し、価値を創造し続ける企業グループをめざします。
また、2022年5月には⻑期ビジョンに基づき「中期経営計画2025」を策定、「環境経営」「DX」を通じた独自性のある価値創出を図ってまいります。
貢献するSDGs
東急不動産ホールディングス
「GROUP VISION 2030」について
https://www.tokyu-fudosan-hd.co.jp/group-vision-2030/
東急不動産ホールディングス
「中期経営計画2025」について
https://www.tokyu-fudosan-hd.co.jp/ir/mgtpolicy/mid-term-plan/