東急不動産株式会社(代表取締役:星野 浩明、本社所在地:東京都渋谷区)と松前ウインドファーム合同会社(職務執行者:北川久芳、本社所在地:東京都千代田区)、松前町(町長:石山 英雄、所在地:北海道松前郡松前町)、北海道電力ネットワーク株式会社(代表取締役社長:細野 一広、本店所在地:北海道札幌市)は、大規模停電が発生した場合に「リエネ松前風力発電所(松前町)」で発電した再生可能エネルギー(以下、「再エネ」)電力を松前町に送電する「地域マイクログリッド」(以下、「松前町地域マイクログリッド」)の運用を2月29日より開始しましたので、お知らせいたします。リエネ松前風力発電所の再エネ電力を非常時に松前町に供給し、役場や避難所、一般家庭(一部)で安定して電気が使えるシステムを構築することで、地域レジリエンス※1 の強化に貢献いたします。
※1 どんな自然災害等が起こっても機能不全に陥らず、いつまでも元気であり続ける「強靭な地域」をつくりあげるための計画のこと(一般財団法人環境イノベーション情報機構)
松前町地域マイクログリッドは、地震や台⾵などの災害により大規模停電が発⽣した場合に、既存の送配電ネットワークを切り離し、地域単独のネットワークに切り替えて、リエネ松前風力発電所の再エネ電力を供給することで、安定的に電⼒の供給が継続できる仕組みです。地域のレジリエンスの強化とともに、再エネの最大限活用に貢献できるシステムとなります。今回の仕組みは松前町および東急不動産が共同申請した、経済産業省「令和3年度および令和3年度補正地域共生型再生可能エネルギー等普及促進事業費補助金(地域マイクログリッド構築支援事業のうち、地域マイクログリッド構築事業)」を活用し、構築を進めてきました。
地域マイクログリッドは、既存の送配電ネットワークを活用することで、自営線※2 での送電と比較して、効率的に広範囲を対象とした非常時電力供給が可能となる特徴があり、本事業においても役場や避難所などの重要拠点・地域防災施設のみならず、一般家庭(一部)への非常時電力供給が可能な仕組みを実現しました。
※2 一般送配電事業者以外の者が自ら敷設する送電線のこと
本日、本マイクログリッドが運用開始に至りましたことについて、地域の皆さまはじめ、関係省庁および施工会社の皆さまの多大なるご理解、ご協力を賜りました。
松前町は、北海道最南端に位置し、日本でも風況に優れた、再エネの宝庫である一方で、過疎化に伴う産業の衰退などの課題を抱えています。今後は、再エネを最大限活用し、既存産業の活性化や地域振興の推進を図る中で、今回の地域マイクログリッドの構築をはじめとし、更なる再エネの導入推進・活用を行うことで、地域経済発展への貢献や社会的課題の解決に繋げ、持続可能な未来へ取組みを協力して進めてまいります。
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